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概要

ABS breeders journal2018_12

Sexcel TM試験の事例報告●事例1:・米国17牧場の未経産牛を対象。・初回および2回目授精から集計。・自然発情および発情排卵同期化処置をランダムに実施。・精液は複数種類の種雄牛を使用。・2014年(表2)および2014年-2015年(表3)の2回実施。表2:通常精液および選別精液の受胎率の比較1項目授精頭数受胎率通常精液区100565%Sexcel TM選別精液区102546%表3:通常精液および選別精液の受胎率の比較2項目授精頭数受胎率通常精液区90064%Sexcel TM選別精液区89548%結果:Sexcel TMは、種雄牛選択、牛群、授精時期、繁殖管理方法などが異なるにも関わらず安定した受胎性を持つことが分かった。●事例2:・米国25牛群の未経産牛を対象。・通常精液はすべての授精実施回数から集計。・Sexcel TM選別精液は初回および2回目授精から集計。・2016年1月から6月までの期間に実施。(表4)・その後の雌子牛出生率を算出。(表5)表4:通常精液および選別精液の受胎率の比較3項目授精頭数受胎率通常精液区33,05057%Sexcel TM選別精液区5,67951%表5:雌雄の出生割合項目雄出生頭数雌出生頭数通常精液区587600Sexcel TM選別精液区11965695%CI56%~57%50%~52%雌出生率50.5%84.5%結果:通常精液はすべての授精実施回数から集計したため事例1よりも受胎率が低かったが、Sexcel TMでは高かった。雌子牛の出生率は、X染色体含量87.2%の設定に近い出生率(84.5%)となった。このことから、Sexcel TM選別精液は今回の結果からも非常に安定した成績を得られたため、実際の酪農現場で実用性が証明された。従来の選別精液とSexcel TM選別精液との受胎率の比較項目通常精液選別精液授精頭数受胎率授精頭数受胎率Seidel and Schenk.(2008)26362%53442%DeJarnette et al.(2009)53,71856%39,76345%Chebel et al.(2010)1,02852%34340%DeJarnette et al.(2011)2,29260%2,31938%Sales et al.(2011)11252%10231%Sexcel TM試験1(2014)22,85058%1,02546%Sexcel TM試験2(2014 ~ 2015)18,52654%89548%Sexcel TM試験3(2016)33,05057%5,67951%これらの報告に基づく従来の選別精液での受胎率と比較すると、Sexcel TM選別精液による受胎率は向上しています。さらに、Sexcel TM選別精液各試験区の受胎率は比較的安定した数値を得ていることが分かります。(執筆:山口誠司2017年記)14