ブックタイトルhoardsdairyman_2020_01

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概要

hoardsdairyman_2020_01

高い天井の下にファンやバッフル、スプリンクラーの備えられたタイストール牛舎では、換気と牛のための冷房が万全である。カウコンフォート改善の新たな策いくつものユニークな取り組みによってカウコンフォートを高めながら、タイストール牛舎を再建したミネソタ州の酪農場を紹介する。アビーバウアーホーズデーリィマン共同編集者酪農家ならほぼ誰でも、牛にとって最善をストールは幅135 cm、奥行180 cmで、牛にとっ図ろうとするものである。ポール&ティム・て十分なスペースを確保している。1つの牛クルーガー(ミネソタ州ジョーダン)にとっのグループが常に牛舎の中にいる。牛舎の一てもそれは間違いなく同じことである。番奥には2歳牛のグループがあり、入れ替え2016年に火災で搾乳牛舎を失ったクルーで外へ出した後のそれらのストールはフラッガー・デーリィでは、すぐに決断を下してタトバーンパーラーのように使用し、フリースイストール牛舎を新たに建てることにした。トール牛舎とフリーバーンに収容されている火災前の飼養頭数は116頭、1日当たりの2グループの牛の搾乳を行う。平均乳量は52 kgで、1日2回搾乳を行って牛舎内のストールにはゴムマットがあって、いた。「建てるならやはりタイストールでしょ敷料にはおがくずを用いており、フリーストーう」ティム・クルーガーはそう話す。「牛をルには砂を敷いている。クルーガーは、牛の相手にするのは大好きですよ。それぞれ個性収容方法は複数あるほうがいいと考えている。も違いますし、タイストールのほうが乳量も「ある場所で牛の調子が悪いような場合、他の増えるような気がします」環境に移すことができますからね」(クルーツインシティーズ(ミネアポリスとセントガー)ポール周辺)に程近い場所にあるクルーガー当初、牛舎には130 cmのファンを片側に7家族の農場に建てた牛舎は、牛の搾乳以外につ設置していた。その後すぐに気づいたのだも活用できることを想定している。牛舎のサが、天井付近の空気の流れは時速14.4 kmあっイズは商用規格に沿っており、幅18m、奥たのに、牛のいる高さでは空気が淀んでいた。行57mである。天井の高さは3.9mで、内部空気の流れを改善しようと、数年前にバッのコンクリートを外せば4.8mにまで伸びる。フルを12m間隔で新たに設置した。バッフしかしそれ以上に、設計にあたってはあらゆルによって、その下にいる牛数頭に対して空る点で牛のことを念頭に置いた。気が下向きに流れるようになったが、全体的な空気の流れをさらに改善したかった。そこ牛の飼養についてで2018年に130 cmの空調ファンを2台設置し、牛全体に向けて空気が流れるようにした。牛舎にはタイストールが72頭分あり、各クルーガーは、そのファンを設置して夏をうまく乗り切れたので、近いうちにさらに台数を増やしたいと思っている。冬は牛舎のドアを常に締め切っているが、最低1つは常にファンを低速で稼働させている。夏には牛舎の端の大きなドアを開け放って、牛舎全体に十分な空気の流れができるようにしている。また、牛舎には気温調節機能のある高圧噴霧システムも備えられている。23.3℃になると噴霧器がオンになり、25.5℃になるとさらにもう2列がオンになる。このシステムは、湿度が94%に達すると停止する。噴霧されたミストは空気中で蒸発するため、敷料が濡れることはない。「湿度が高くなりすぎない限り問題はありません。この機能があって本当によかったと思います。暑熱ストレスとは無縁でいられますから」このように、クルーガーは牛舎を建てるにあたってはカウコンフォートを中心に考えている。「しっかり牛の面倒を見れば、牛もこちらの面倒を見てくれる」というのがクルーガーの信条である。搾乳には13個の自動離脱装置を用い、担当者2人で2時間に200頭の搾乳ができる。全頭ホルスタインで、ローリングハードアベレージは乳量13,000 kg、脂肪503 kg、タンパク質413 kgで、平均体細胞数は148,000である。クルーガー家族がホルスタイン200頭を搾乳するタイストール牛舎は、ミネソタ州ジョーダン近郊にある。写真はティム・クルーガーと息子のルーク。乳量増のために高乳量を維持するためにクルーガーが特に注意しているのはカウコンフォートと高品質の飼料、そして育種である。飼料を栽培する圃場は、所有地と借地を合わせて240haである。コーンサイレージの刈取りは家族ぐるみの友人に作付けや耕起、収穫を手伝ってもらい、コーンサイレージはカスタムで刈取っている。ベイレージも自前で作っている。灰分は10%未満に保つことを目指している。そのために、アルファルファの刈取長は8ホーズデーリィマン第396号(2020)